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ヒト遺伝子の“型”を網羅 データベース「JoGo」一般公開 ~1.9万遺伝子に対する470万の配列型を収載、病気や遺伝解析を後押し~
九州大学
国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所
情報・システム研究機構 データサイエンス共同利用基盤施設 ライフサイエンス統合データベースセンター
北里大学
理化学研究所
科学技術振興機構
発表者
河合 洋介(国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 ゲノム医科学プロジェクト 副プロジェクト長)
概要
遺伝子の型は身近な例に、血液型が挙げられます。遺伝子は塩基配列から構成されており、その塩基配列の型(ハプロタイプ(注1))は個人ごとに(または一人一人、人によって)少しずつ違います。その違いが遺伝子の発現量や薬の代謝機能といった遺伝子機能の差を生み出すことが知られています。しかし、全遺伝子を網羅する共通の“型”の命名法や辞書は、これまでありませんでした。九州大学生体防御医学研究所の長﨑正朗教授らは、汎用的な新規遺伝子型表記法(ACTG階層命名法(注2))を確立し、ヒトの19,194遺伝子について、4,656,478個の遺伝子型を整理しました。本データベースは、JoGo(Joint Open Genome and Omics:ジョーゴ; https://jogo.csml.org/)(注3)からアクセスできます。
用語説明
(注1)ハプロタイプ:
同じ染色体上で一緒に受け継がれる複数の変化(変異)の組み合わせ。単独の変異よりも、まとまりとして機能に影響することがある。
(注2)ACTG階層命名法:
本研究で確立された新規遺伝子型命名方式。遺伝子配列型をA(アミノ酸)/C(コーディング=たんぱく質領域)/T(転写産物=UTR含む)/G(遺伝子本体=イントロン含む)の階層で表し、頻度順にIDを付ける。
(注3)JoGo(Joint Open Genome and Omics:ジョーゴ):
長鎖型シークエンサの情報を基盤に、人類集団における遺伝子型(ハプロタイプ)をカタログ化した本研究で確立・実装された公開データベース。https://jogo.csml.org/からアクセスできる。















