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全身性アナフィラキシーにおけるPAFの受容細胞
国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所
国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 脂質生命科学研究部の鈴木知之 研究員、進藤英雄 テニュアトラック部長は、全身性アナフィラキシーマウスモデルを用いて、リン脂質メディエーターPAF (Platelet-Activating Factor)*1の受容責任細胞が血管内皮細胞*2であることを同定しました。全身性アナフィラキシーは非常に重篤なアレルギー疾患であり、本研究成果によって新規治療薬開発への貢献が期待されます。
この研究成果は、2026年4月13日のBiochimica et Biophysica Acta (BBA) - Molecular and Cell Biology of Lipids誌に掲載されました。
発表者
鈴木 知之(国立国際医療研究所 脂質生命科学研究部 研究員)
進藤 英雄(国立国際医療研究所 脂質生命科学研究部 テニュアトラック部長)
研究成果のポイント
- 全身性アナフィラキシーは急性発症のアレルギー疾患であり、死亡に至る例もあります。
- 本疾患では、アレルギー反応によって分泌される様々な化学物質が呼吸困難や血圧低下といった症状を引き起こします。その中でもリン脂質メディエーターPAFは重要性が指摘されています。
- 私たちはこれまでに、PAFの受容体(PAFR)を同定しました。さらに欠損マウスを用いて全身性アナフィラキシーが軽減することを示し、PAFRの本疾患における重要性を明らかにしました。しかし、具体的にどの細胞がPAFを受け取るのか不明でした。
- 今回私たちは、疾患モデルを用いて、リン脂質メディエーターPAFの受容責任細胞が血管内皮細胞であると同定しました。本研究成果によってターゲット細胞を明らかになり、治療薬開発における重要な知見をもたらしたと考えられます。
用語説明
*1 PAF:リン脂質型の生理活性脂質であり、PAF受容体を介して炎症応答や免疫応答に関わることが知られています。
*2 血管内皮細胞:血管の最も内側に位置する一層の薄い細胞です。全身の血管を裏打ちし、血液の通り道を確保するだけでなく、一酸化窒素などの物質を産生して血管の収縮・弛緩、血液凝固の防止、炎症の制御などを行います。
詳細は以下のファイルをご覧ください。
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